HAPPEN #17: Miyo Yamamotoさん(MiYO Organic)
HAPPEN #17: Miyo Yamamotoさん(MiYO Organic)

数多くの起業家とオーディエンスが集結するVenture Café TokyoのシグネチャーイベントRocket Pitch Night。今回ご紹介するMiYO Organic 代表の山本美代さんは、2021年11月に開催されたRocket Pitch Nightに参加したことをきっかけにビジネスが大きく前進したと言います。どのようなHappenがあったのでしょうか。

|食器のスタイリストが竹歯ブラシを開発

――店舗プロデュースを行うDINING+、食器ソムリエ協会の代表理事、環境に配慮した日本発のサスティナブルブランドMiYO Organicなど幅広くご活躍なさっています。

DINING+は母が経営する会社の一部として立ち上げた事業で、ホテルや結婚式場、レストランなどの商業施設向けに食器や備品の販売・スタイリングを行っています。食器に関わる仕事をする中で、食器に関する情報が上手く循環していないのではないかという思いがありました。食器業界全体をよくするハコの必要性を感じ、設立したのが一般社団法人 食器ソムリエ協会です。MiYO Organicは世界中で大量に廃棄されるホテルのアメニティをもっと環境に優しい物に変えられないかということからスタートし、竹歯ブラシなど環境に配慮した商品の開発・販売を手掛けています。

――MiYO Organicは出張先のホテルで、アメニティの歯ブラシで歯を磨いている時の気づきから始まったそうですね。

今まで当たり前と思っていたことを急に疑問に感じることって、珍しくないと思うんですが、出張先のホテルで歯を磨きながら「私はこの歯ブラシを夜と朝、たった2回だけ使って捨てるんだ」ということに改めて気づき、すごくもったいないことだと思ったんです。世界中で大量の歯ブラシがゴミとなっているビジュアルが頭に浮かんできて「ああもうこれはやるしかない」と。もともと私はちょっとオタク気質で、思い込みと情熱だけでやっている部分はあります(笑)。

――ブランド設立のきっかけから、「竹」で歯ブラシを作ることに決めたこと、歯ブラシ工場ではなく割り箸を作る工場での生産、原料として中国産の竹を使うなど、製品化までの詳しい道のりはご自身のNoteで紹介されていますが、どのあたりが一番大変でしたか?

やはり製造工場を探すのは大変でしたね。歯ブラシ工場で生産を断られ、暗礁に乗り上げてしまったような時期もありました。また、クオリティと価格、見た目の可愛さなどのバランスにも苦労しました。品質が良くても歯ブラシ1本に1500円はかけられませんから。

|ピッチは事業を改めて客観視する機会になった

――MiYO Organic として「Rocket Pitch Night Autumn 2021」に参加されたわけですが、何かきっかけがあったのでしょうか?

以前からVenture Café TokyoのThursday gatheringには時々、参加していました。そこで竹歯ブラシの話をしていたら、Venture Café Tokyoプログラム・ディレクターの小村隆祐さんにRocket Pitch Nightについてご紹介いただいたんです。以前、食器関連の事業の方で、他のピッチイベントに出場したことはあるのですが、しばらくピッチはしていなかったので「久しぶりにちょっとやってみようかな」という軽い気持ちで応募を決めました。

出場が決まって実際に準備を始めるとその大変さに気づきました。決められた時間内に短い言葉で自分たちのことをきちんと伝え、よさをわかってもらうのはとても難しいことだと改めて感じました。それは決して悪いことではなく、自分たちが行っている事業を俯瞰してまとめるすごくいい機会になったと思います。

――具体的にはどのような準備をされたのでしょう?

Venture Café TokyoのYouTubeチャンネルに前回のRocket Pitch Nightの出場者が自分たちの体験を解説しているビデオがアップされていてそれを参考にしました。最初はどうやって作っていこうか迷うものですが、注意すべきポイントやコツなどを実際に出場した人が丁寧に伝えてくださっていて、それを何度も見て作りこんでいきました。こういうものを事前に見ているかいないかでは結構差がつくかもしれません。

――実際に出場してみて、いかがでしたか?

実は私、失敗してしまったんです。スライドが上手く動作しなかったり、時間が少しオーバーしてしまったり。でもコメンテーターの方たちから暖かいアドバイスなどをいただき、ありがたかったです。また私はオンラインではなく現地参加をしたのですが、スタートアップの人たちはもちろん、支援する人、自治体の方など、とにかくいろんな人たちが集まっていて、短時間でいろんなご縁が生まれて、そういう化学反応がすごいと感じました。

|Rocket Pitch Nightで得たご縁が化学反応を起こした

――Rocket Pitch Nightに出場したことがきっかけでスギ薬局さんと提携が決まったと聞いています

私が出場したグループのコメンテーターに藤田豪さん(株式会社MTG Ventures 代表取締役)がいらしたんです。私のピッチに対して「例えばスギ薬局さんに商品を展開してはどうか」というようなコメントをいただきました。ピッチの後、 ネットワーキングの場でも藤田さんとお話しし、スギ薬局さんとの提携に興味があると言ったら「じゃあ紹介するよ」と、本当に紹介していただけたんです。後日、私の方からスギ薬局さんに直接コンタクトを取り「打ち合わせをしましょう」という話になったので、台湾からのオンライン参加も含めて6名でミーティングさせていただくことに!

――Rocket Pitch Nightに出場したのが2021年11月11日。スギ薬局さんでMiYO Organicさんの竹歯ブラシの販売がスタートしたのが2022年5月。かなり順調に話が進んだようですね。

すごくタイミングがよかったといえます。ちょうどスギ薬局さんの方もサステナビリティに重きを置き、そういう商品を増やしていこうという時期で、かなりのスピード感を持って取り組んでいらっしゃいました。当社もそれについて行こうと必死でした。

ただ、最初に藤田さんのご紹介があったことは大きいと思います。私が何の紹介もなくいきなりスギ薬局さんに電話をしても、こんなに順調に話は進まなかったでしょう。私たちだけでは短期間にここまではできなかったはず。藤田さんからいただいたご縁が化学反応を起こしたのだと思っています。

――スギ薬局さんとの提携で苦労した点などがあれば教えてください

今まで私たちが展開していたビジネスはB to Bで、今回初めて本格的に一般消費者向けの市場に踏み込むことになりました。ですので、ゼロから勉強させたもらった部分はかなりあります。例えば、「ドラッグストアでの陳列」に関する知識もノウハウもないわけです。そういう何も知らないところから商品の陳列や展示などに使う什器を作ってくれるところを探すなど、文字どおり一から始めました。基本的には什器はこちらで用意しなければならないのですが、今回はスギ薬局さんの方でディスプレイをご用意いただくこともありました。

納品時のルールなど、今まで携わってきた業界とは異なる慣習があり、新しい業界には新しい業界のルールがあることを実感しました。かなり色んなことを学ばせてもらいましたね。スギ薬局さんには助言をいただきながら育てていただいた感じで、本当に感謝しています。

――今後はどのような事業計画をお持ちですか?

MiYO Organicでは竹を中心にプロダクトを構成していましたが、竹に限定せず、いろんな新しい技術を使って一般消費者向けのラインナップを増やしていきたいと思っています。その一つが22年4月から予約販売を開始した「歯磨きペーパー」です。歯磨き粉をペーパー状にすることで、パッケージにも紙を使用することに成功しました。このほかにも脱プラスチックの歯ブラシキャップも開発中です。

さらに、プロダクトだけではなく生産の仕組みのところから循環社会を目指していきたいと考えています。私たち一社でできることは限られているので、自治体さんや他の事業者さんと連携しながら、長期的視点に立った循環の輪を作ることにチャレンジしたいと思っています。

また、グローバル市場にも参入したいと考えています。

|予想しないご縁があり、次につながる何かがある

――Venture Café Tokyoのどういうところに魅力を感じますか?

“世界を感じられる”ところでしょうか。私自身、外国人の友人が多いこともありVenture Café Tokyoの空気感はとても心地がいいんです。日本国内でビジネスをしていると視野が狭まくなることがありますが、Venture Café Tokyoに行くとセッションの登壇者も参加者もインターナショナルに活躍されている人が多く、グローバルな視野を持つことができます。いろんな方面で活躍している人がいっらっしゃるので刺激もたくさんもらえます。私が知らないだけかもしれませんが、日本でスタートアップ系の集まりでVenture Café Tokyoのようにインターナショナルなコミュニティは他にはないんじゃないでしょうか。

――Rocket Pitch Nightに参加しようと思っている人にアドバイスはありますか?

迷っているなら絶対に出た方がいいと思います!

自分が予想していないようなご縁があります。私の場合もRocket Pitch Nightに出場することで普段はなかなか接する機会のないコメンテーターの方とお会いし、お話しするチャンスがあり、それが今の結果につながっています。出場する前は想像できなかった展開がありました。

また、ピッチ以外のネットワーキングのパートもあわせてRocket Pitch Nightだと考えた方がいいですね。自分のピッチが終わったら帰るのではもったいない。Rocket Pitch Nightは様々な人が集い、熱量がある場。セレンディピティというか、次につながる何かを見つけられる場所だと思います。

◆「Rocket Pitch Night」とは

過去5回(2019, 2020, 2021春・秋, 2022)開催のVenture Café Tokyoのシグネチャーイベント。2022年春のイベントでは108組の登壇者に加え、Venture Caféグローバル史上最大動員となる1,020名の参加者を集めました。

登壇者に対しては3分 & 3スライドというピッチフォーマットをもとに、ビジネスアイデアを世に問い、周囲を巻き込む、あるいはシンプルに起業に向けた最初の一歩を踏み出す機会を提供します。

当日は、経験豊富なコメンテーター陣やオーディエンスからのフィードバックコメントを得られる機会を用意します。

また、同時に当日来場いただいたオーディエンスのみなさんには世の中を変えうる新たなアイディアや才能と出会う機会を提供します。

◆Venture Café Tokyoについて/ About Venture Café

Venture Café Tokyoは”Connecting innovators to make things happen”をミッションに掲げ、各種プログラミング・イベントを通じてベンチャー企業・起業家・投資家を繋げることで、世界の変革を促すイノベーションの創出を狙いとする組織です。Thursday Gatheringは毎週木曜日16時-21時に開催されるVenture Café Tokyoのフラッグシップ・イベントです。教育セッションや安全で快適なネットワーキング空間の提供を通じて、多様な人々が集う場を提供し、上記のミッション達成を図ります。

http://venturecafetokyo.org/

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今回は開発学を学ぶ学生であり、TSUKUBA CONNÉCTのアンバサダーを務める旗手有菜(はたて・ありな)さんにお話をうかがいます。Venture Caféと関わることで、“あること”へのモチベーションが高まったといいます。どんなHappenがあったのでしょうか?

|考えるより行動することがポリシー

――まずは簡単な自己紹介をお願いします。

この3月に卒業になりますが、筑波大学の国際総合学類の4年生です。専攻は国際開発学で、ジェンダーとその経済関係について勉強しています。

出身は広島県です。筑波大学は社会・国際学群が有名で、私は将来、国際的な舞台で様々な国の人たちと一緒に働きたいという夢があったので筑波大学を選びました。

――大学内外で様々な活動をしていらっしゃるようですね

大学内の活動としては、1年生と2年生の時にNPO のプロジェクトでベトナムとネパールにそれぞれ約2週間ホームステイをしました。

また、筑波大学の中で「ジェンダークラブ」というサークルを立ち上げ、そこでジェンダーについて話し合ったり、国に署名を提出したり、サークルで話し合ったことをYouTube で配信したりなどしています。

2021年には筑波大学のミスコン「TSUKUBA COLLECTION2021」にも参加し、グランプリもいただきました。

大学外の活動としては4年間でインターン8社を経験しました。4社はベンチャー企業など、4社はNPO関係で、国連でのインターンも経験しています。また、ビジネスコンテストに出場したり、起業家を目指す人のためのセミナーなどにも参加しました。

――幅広く精力的に活動されていますが、何か理由はあるのでしょうか?

私は「考えるより行動すること」をポリシーとしており、「暇はあるものではなく自分で作るもの」だという考えも持っています。例えば30分でも空いている時間があるなら、いろんなところに少しでも顔を出すようにしています。

――Venture Café Tokyo TSUKUBA CONNÉCTのアンバサダーもしていらっしゃいますよね。

TSUKUBA CONNÉCTがスタートして3カ月目くらいの2020年秋から参加しています。大学で起業に関する授業を取っていたのですが、そこでVenture Café TokyoがTSUKUBA CONNÉCTを創設し、アンバサダーを募集しているという情報をキャッチしたんです。面白そうだからやってみようと思ったのがきっかけです。

|Venture Caféは自分で行動を決めることができる

――具体的にどのような活動をしていますか?

TSUKUBA CONNÉCTのFacebookページに投稿をしたり、月2回開催されるイベントの運営のお手伝いなどをしています。

TSUKUBA CONNÉCTの主旨や楽しみ方などをレクチャーする「How to enjoy TSUKUBA CONNÉCT」というセッションの進行を任せてもらったこともあります。その枠の中で英語を使ったプチセッションのようなものを企画してやらせてもらったこともあります。ただ、日本人の方は英語を話すことにためらいを感じる人も多く、こちらが話を振っても返答してくれなかったりするので、スムーズに進行するための題材づくりなどに苦心しました。

また、ジェンダーについて発信したいことがあるならこの場で試してみてはどうかということで、バーチャル・ネットワーキングスペースに「Arina’s room」というスペースを設けてもらい、ここを訪れてくださった方に対してジェンダーについてお話しました。これは一時的なものだったのですが、できれば定期的に本格的なセッションを開催し、ジェンダーに関する想いのある人がもっとたくさん集まれるような場を構築できたらいいなと思っています。

Venture Caféでは「こういうことをやりたい」という希望を言えば、実際にやらせてもらえることが多いと感じます。与えられた仕事をこなすのが一般的なインターンだとすると、Venture Caféは自分で行動を決めることができるのが大きな違いだと思います。他のアンバサダーもみんなモチベーションが高いですし、とてもやりがいがあり楽しいです。

――英語が得意とおっしゃいましたが、英語力はどのように身に着けたのでしょう?

子どもの時から英語には親しみがありました。例えば、通っていた幼稚園で英語のレッスンがあったり、小学生の時はALT(外国語指導助手)で学校に来た先生と毎日のように給食を一緒に食べたりするなどしていました。ただ、長期に海外に滞在した経験はなく、高校の時に一か月間ハワイとフィリピンに行ったくらいです。

英語力が大きくアップしたのは大学に入ってからだと思います。積極的に留学生の友達を作り、放課後に一緒にご飯に行ったりするうちに、英語で話をしなければならない環境が自然と増えていきました。

|将来はジェンダーに関する途上国支援をしたい

――ジェンダー問題に関してとても思い入れが強いようですが、そもそも興味を持つようになったきっかけは何でしょう?

ジェンダーを意識するようになった最初のきっかけは、子供のころに両親に言われた言葉です。私には兄と弟がいるのですが、私だけ「有菜は家事をしなさい」と言われるんです。どうして兄と弟には言わないのか聞いたところ、兄と弟は男の子だけど「有菜は女の子だから」という答えが返ってきました。なぜ家事は女の子がするものなのかしっくりこなくて、その違和感が今につながっています。

――筑波大学を卒業後は、イギリスでジェンダーと開発学について学ぶ予定だそうですね

開発学はイギリスが発祥とされていますし、ジェンダーという観点ではアメリカよりヨーロッパの方が先進的です。サハラ以南のアフリカをフィールドにしたいと考えていることもあり、イギリスの大学院に進学予定です。この秋から大学院で学べるように、現在、オックスフォード大学やサセックス大学などに出願中です。

自分のキャリアプランとしては、イギリスの大学院でジェンダーと開発について勉強した後、まずは海外の NGO などに就職し、その後は国連に就職してジェンダーに関する途上国支援をしたいと思っています。そして、ある程度の経験を積んだら起業し、ジェンダーに関する問題を、より多くの人がより話しやすくできる環境を作っていきたいと思っています。

|将来は起業するというモチベーションが高まった

――TSUKUBA CONNÉCT でアンバサダーをしたことで「将来は起業する」という目標が固まったと聞いています。

祖父も自分で事業を興しているので、私自身も起業に対する抵抗感のようなものはなく、以前から起業に対する興味はありました。とはいえ、自分には起業なんて難しそうだとも思っていました。大学の友人たちの間では「大企業に入社するのが正解」というような風潮が根強いですし、起業という選択肢をあまり身近には考えられなかったんです。

通常の大学生活では、すでに起業していたりこれから起業を予定していたりなど、起業に強い熱意を抱いている人たちに接する機会はほとんどありません。でもVenture Caféでは本当にいろんな人たちに会うことができます。しかもみんなレベルがすごく高いんです。そういう人たちと関わりを持つことで、「自分でも起業にチャレンジできるんじゃないか」「将来は絶対に起業しよう」という思いが強くなりました。

一般のイベント参加者としてVenture Café TOKYOのThursday gatheringやTSUKUBA CONNÉCTに遊びに来るだけでもいろんな人たちと会うことはできますし、セッションを聴いているだけでも知見を深めることにつながります。でもアンバサダーとして参加すればより主体的に関わることになります。アンバサダーだからこそ「起業したい」というモチベーションを保つことができたと感じます。

――起業へのモチベーションが高まったこと以外にVenture Caféに関わったことで変化はありましたか?

自分が身を置く環境に気を使うようになりましたね。大学の友人、知人の中には勉強を怠けて留年したことを自慢するような人もいますし、将来の展望もなく何となく就職を決める人もいます。人間はラクな方に流れやすいので、そうならないためには自分を高めていけるように周りの環境を作っていくことが大切だと思うようになりました。具体的には、高い志やマインドを持った人たちと仲間になるということです。それに気づくことができたのはVenture Caféのおかげだと思います。強いマインドを持った人たちが多いので私自身もインスパイアされました。Venture Caféに出会うことができてとてもラッキーだったと思います。

◆Venture Café Tokyoについて/ About Venture Café

Venture Café Tokyoは”Connecting innovators to make things happen”をミッションに掲げ、各種プログラミング・イベントを通じてベンチャー企業・起業家・投資家を繋げることで、世界の変革を促すイノベーションの創出を狙いとする組織です。Thursday Gatheringは毎週木曜日16時-21時に開催されるVenture Café Tokyoのフラッグシップ・イベントです。教育セッションや安全で快適なネットワーキング空間の提供を通じて、多様な人々が集う場を提供し、上記のミッション達成を図ります。

http://venturecafetokyo.org/

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左からLeaBio浜中さん、SUSTAINABLEME後藤さん、LEO SCIENCE & TECH HUB黒田さん

回を重ねるごとに規模を拡大し、今や日本最大級のピッチイベントにまで成長したVenture Café Tokyo主催の「Rocket Pitch Night」。2021年には年2回開催となり、4月に開催されたロケットピッチに登壇した2組のスタートアップが、コメンテーターを介してコラボ。新たなHappenが生まれたといいます。

今回はヘルスケア系スタートアップ「Lea Bio(レアバイオ)」代表取締役社長の浜中康晴さん、「SUSTAINABLEME(サステナブルミー)」代表取締役の後藤友美さん、そしてVenture Café Tokyoが開催する様々なセッションに登壇し、「Rocket Pitch Night」のコメンテーターとしても活躍する黒田垂歩さんにお話をうかがいました。

|Rocket Pitch Nightの登壇者同士がコラボ

――まずはそれぞれの自己紹介をお願いします。浜中さんの会社「Lea Bio」のホームページを見ると「デジタルの力で世界の子どもに質の高い医療を届ける」ことを標榜されていますが起業のきっかけなどを聞かせてください。

浜中 私は大学卒業後、理学療法士としてリハビリテーションの仕事をしていたのですが、その後ジョブチェンジして製薬メーカーやバイオベンチャーに勤務していました。バイオベンチャーで働いていた時にベトナムの研究者などと知り合う機会があり、ベトナムの医療格差を目の当たりにしたんです。

ベトナム戦争の影響で奇形児として生まれてきた子供たちが病院の前で物乞いをしている姿を見た時に衝撃を受け、「この子たちを救いたい」と心が奮い立ったのが起業のきっかけです。私と同じような思いを抱き、ベトナムの医療事情にも詳しい共同創業者の松村との出会いもあり、2019年8月に日本で「Lea Bio」を設立しました。2022年にはベトナム法人を作る予定です。

――後藤さんの会社「SUSTAINABLEME」は、産前産後の当事者とサポーターをつなぐオンラインサービス「rubans」を運営されていますが、どのような経緯でサービスを展開することになったのでしょう?

後藤 私は10年ほど前から周産期リハビリテーションの仕事に従事しており、お母さんや妊産婦さんたちの身体のケアをしていました。私自身も2013年に第一子を出産したのですが出産後3ヶ月で離婚を経験し、その後、産後うつになってしまったんです。その時、私を救ってくれたのは「人との関り」でした。

自分自身が産後うつの当事者であると同時に周産期現場にかかわる医療従事者でもあり、双方の状況や思いがわかります。お母さんたちが孤独になる原因は何だろうと考えた時、専門家などのサポーターとお母さんたちがうまく繋がっていないというところに社会課題を感じ、お母さんたちとサポーターをつなぐオンラインプラットフォームをまずは作りたいと思いました。2020年に京都で開催された「京のヘルスケアインキュベーションプログラム」に応募し最優秀賞に選ばれたことをきっかけに2021年1月15日に創業しました。

――お二人とも2021年4月に開催された「Rocket Pitch Night」に登壇され、そこで黒田さんがコメンテーターをなさっていたんですよね。

黒田 はい。私はデンマークに本社を置く皮膚疾患領域に特化した製薬企業・レオファーマに属しておりまして、「LEO Science & Tech Hub」というイノベーション創出部門のシニアディレクターをしています。イノベーションエコシステムの形成に関わる様々なアクセラレーションプログラムにも関わっており「Rocket Pitch Night」のコメンテーターもその活動の一つです。日ごろから数多くのスタートアップに接する機会があり、どうやったらその人たちに貢献できるか日々、自問自答しています。今回は素晴らしい二人の起業家を繋ぐことができてとてもうれしく思っています。

|互いのアイディアが触れ合うことで化学反応が起きた

――「Rocket Pitch Night」自体は1日限りのイベントですが、その後も3人が密に関わるようになったいきさつは?

浜中 「Rocket Pitch Night」に出場後、黒田さんにはアドバイザーになっていただき定期的にメンタリングをしていただいています。私も共同創業者の松村も経営に関しては素人なので、以前から第三者のアドバイスが必要だと感じていました。

後藤さんとのコラボに関しては、弊社が開発中のアプリをテストするにあたり黒田さんに相談したのがきっかけです。ベトナム人も日本人もお母さんたちが抱えている問題は共通するものがあるんです。まずは日本でテストをしたいと考え、どなたか協力してくれそうな方はいないかと黒田さんに相談したところ「いい人を知っている」とご紹介いただいたのが後藤さんです。まさにドンピシャのマッチングでした。

後藤 私の方は「Rocket Pitch Night」直後に黒田さんと少しお話しさせていただいて以降、しばらく間があったので、コラボの話をいただいた時は「私のことを覚えてくださっていたんだ」ということがまずはとてもうれしかったですね。また、浜中さんも私もリハビリの専門家というバックグラウンドであることにも運命を感じました。

――具体的にはどのようなコラボレーションが進んでいるのでしょう?

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レオファーマ株式会社(本社: 東京都千代田区、代表取締役社長:坂本和繁、以下「レオファーマ」)LEO Science & Tech Hubは、2021年11月20日(土)・21日(日)にCIC Tokyoにて、Venture Café Tokyo、CIC Tokyoと共に、皮膚科領域のビジネスアイデアソンイベント「Hacking Dermatology 2021 -Lessons from Immunology & Allergy-(特設サイト:https://hackingdermatology.jp/)」を開催しました。7チーム、33名が参加し、皮膚科学のイノベーションの創出を目指した2日間となりました。 免疫・アレルギー皮膚疾患に新たなソリューションを 全人口の約半数が何らかの皮膚疾患を患っていると言われていますが、未だ多くの疾患には治療方法が確立されないままです。昨年に引き続き第2回目となる本イベントは、よりアカデミックなソリューションの創出を目標に掲げましたました。ENGAGE-TF toward 2030に所属する医師・研究者の方々も参加メンバーとして加わり、免疫・アレルギー学の基礎研究者、薬剤師、製薬会社など、皮膚疾患に関する基礎的な知識と様々なバックグラウンドを持つ方々がチームを組み、12の疾患を対象に、免疫・アレルギー皮膚疾患におけるイノベーションの創出を目指した2日間となりました。

<開催レポート> 「Hacking Dermatology 2021 -Lessons from Immunology & Allergy-」(レオファーマ株式会社主催)
<開催レポート> 「Hacking Dermatology 2021 -Lessons from Immunology & Allergy-」(レオファーマ株式会社主催)

レオファーマ株式会社(本社: 東京都千代田区、代表取締役社長:坂本和繁、以下「レオファーマ」)LEO Science & Tech Hubは、2021年11月20日(土)・21日(日)にCIC Tokyoにて、Venture Café Tokyo、CIC Tokyoと共に、皮膚科領域のビジネスアイデアソンイベント「Hacking Dermatology 2021 -Lessons from Immunology & Allergy-(特設サイト:https://hackingdermatology.jp/)」を開催しました。7チーム、33名が参加し、皮膚科学のイノベーションの創出を目指した2日間となりました。

免疫・アレルギー皮膚疾患に新たなソリューションを

全人口の約半数が何らかの皮膚疾患を患っていると言われていますが、未だ多くの疾患には治療方法が確立されないままです。昨年に引き続き第2回目となる本イベントは、よりアカデミックなソリューションの創出を目標に掲げましたました。ENGAGE-TF toward 2030に所属する医師・研究者の方々も参加メンバーとして加わり、免疫・アレルギー学の基礎研究者、薬剤師、製薬会社など、皮膚疾患に関する基礎的な知識と様々なバックグラウンドを持つ方々がチームを組み、12の疾患を対象に、免疫・アレルギー皮膚疾患におけるイノベーションの創出を目指した2日間となりました。

1日目は、足立 剛也氏(京都府立医科大学特任講師/皮膚科専門医)、中島 沙恵子氏(京都大学大学院医学研究科 准教授/皮膚科専門医)による、12の疾患について現役皮膚科医の立場からの解説からスタートしました。「皮膚科は一番病名が多い診療科だからこそ、様々なアプローチからのアイデアが出やすい分野です。サイエンスとメディカルニーズのコンビネーションがカギとなり、このイベントから新しい治療が生まれてくることを大いに期待しています。」と、足立氏が皮膚科医の立場から期待を述べられました。チーム分けでは、それぞれの参加者が発表したアイデアから7つのテーマが設定され、ENGAGE-TF の医師もチームに参加することで専門性の高い多様なメンバー構成となりました。アトピヨ合同会社代表のRyotaro Ako氏は「これだけのレベルの皮膚科医、小児科医、アレルギー医師の方々と普段なかなか会うことのできないので、大変貴重な機会だと思います。患者さんのペインにどう寄り添っていくのか、アプリなどの場合は長期に渡り使ってもらえるようなUI/UXの工夫にも注目しています」と述べられました。その後、株式会社ZENTech 取締役 石井 遼介氏による「心理的安全で効果的なチームビルディング」のセミナーを聞き、ハッカソンにおけるチームの信頼関係のつくりかたについて学びました。石井氏からは「地位や経験にかかわらず、誰もが率直な意見を言える心理的安全性が高いチームを作るために必要なのが、心のしなやかさを意味する『心理的柔軟性』です。メンバーが意見を出しやすい環境を整え、『否定しないこと』と『感謝すること』を心がけて実践していくことで、徐々にチームが変わっていくことを実感できるはずです」と、相互に成長できるチーム作りについてレクチャーいただきました。

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日本のライフサイエンス・エコシステム形成に必要なのは”つながり”と”アクション”。レオファーマ、Venture Café Tokyo、CIC Tokyoが共に創るイノベーションコミュニティを徹底解説

レオファーマ株式会社(本社: 東京都千代田区、代表取締役社長:坂本和繁、以下「レオファーマ」)LEO Science & Tech Hubは、2021年10月13~15日にパシフィコ横浜にて開催された約800の企業が集結したアジア最大級のバイオイベント「BioJapan 2021」にて、Venture Café Tokyo、CIC Tokyoと共に「レオファーマ・Venture Café Tokyo・CIC Tokyoが創るイノベーション・エコシステム」と題するスポンサーセッションを開催しました。

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今回のHAPPENストーリーは、NAGOYA CONNÉCTのアンバサダーを務めるほか、トイレ研究会の設立、環境団体への参加など精力的に活動する大学生の吉田楓さんにお話をうかがいました。NAGOYA CONNÉCTに関わってまだ1年半くらいとは思えないほど様々な変化があったといいます。

|トイレ界でイノベーションを生み出したい

――まずは自己紹介をお願いします。

富山県出身で現在は三重県在住の大学3年生です。昨年までは名城大学に通っていましたが今年から三重大学に移籍。現在は生物資源学部共生環境学科農業土木学教育コースで「土木技術を使うことでどう農業の生産性を上げてくか」というようなことを学んでいます。

小学生のころ、富士山に登った時に自己完結型トイレというものを知り、それをきっかけにトイレに興味を持つようになりました。高校生の時は学園祭で「ハッピートイレプロジェクト」と称した活動をしたり、名城大学ではトイレ研究会を立ち上げました。東海学生アワード2020には「みんなのためのトイレ革命 by山ガール」というプロジェクトで参加し、ファイナリストになりました。

今年の9月には全国学生トイレ研究会という組織を発足、代表を務めています。これは全国のトイレに興味がある学生が集まり、トイレ界に新たなイノベーションを生み出していこうというもの。若者の力で、これからのトイレの未来を創っていくことを目標とした講演会の企画・運営や、SNSでの情報発信、交流会・勉強会を通じた情報共有などを行います。

学生環境団体「Clean Green」にも参加しています。Clean Greenは今春、クラウドファンディングで活動資金を集め、家庭で出る生ごみを堆肥化する「コンポスト」のキットを製作しました。現在はEC サイト立ち上げを目標にしており、その動画作成を担当しています。

また、10月23日に開講のGreen Innovator Academyの第1期生にもなりました。

Venture Caféに関わるようになってから、トイレへの探求を深めようと突っ走ってきたのですが、実はここ最近、ネクストアクションをどのようにしていこうか悩んでいたんです。ちょうどそのころNAGOYA CONNÉCTの方からGreen Innovator Academyを紹介してもらいました。これは経済と環境の好循環を生むイノベーターを2030年までに1000人育成しようというプロジェクト。「未来をより良く変えるには、先ず今を知り、想像し行動する力、そして仲間が必要だ」というコンセプトに共感し、応募することにしました。
1期生として選んでもらえたのは「トイレ」と「イノベーション」という異例の組み合わせをテーマとし、自身のビジョン実現に向けて少しずつでも前に進んでいることに対して評価をいただけたのではないかと考えています。

様々な活動を通じて人脈やつながりが広がっており、これからかなり面白いことが起きそうな予感がしています。

――NAGOYA CONNÉCTのアンバサダーもしていらっしゃいますが、関わるようになったきっかけは?

以前、通っていた名城大学から「2020年7月31日からNAGOYA CONNÉCTが始まる」というお知らせメールが来たのがきっかけです。Venture Café TOKYOでは毎週Thursday Gatheringが開催されているという告知も受け取ったので、NAGOYA CONNÉCがスタートする前に、まずはThursday Gatheringに友人と参加してみました。

最初にThursday Gatheringに参加した時は、どういう集まりなのかよくわからず、大学の講義のような感覚で手元にノートを用意してメモを取ったりしていました(笑)。
バーチャルネットワーキングスペースに行った時、当時からすでにアンバサダーとして活動している方たちが気さくに声をかけてくださったことがとても印象に残っています。私のトイレプロジェクトの話をしたら面白がってもらえました。気がついたらいろんな人と仲良くなっていて、それが安心感につながりました。

――アンバサダーとしてはどういう活動をされているのでしょう?

Peatixの設定やFacebookでイベントページを立ち上げたり、Zoomでセッションを開催する際のURLを発行するなどの裏方の仕事のほか、セッションのモデレーターを務めることもあります。

直近では、9月24日開催の「Green Innovation -持続可能な社会を考える-」というセッションでモデレーターをしました。この時はセッションの告知文も私が担当することになりました。当初は環境問題の背景にあることへの理解が浅かったため手間取ってしまったのですが、このセッションをマネージしている人が自分で文章を書いてしまった方が早いにも関わらず、私が文章を作成できるようにヒントとなることを与えてくださったんです。いろんなチャンスをもらっているうえに、きちんと育ててもらっていると感謝しています。

|Venture Caféからはいろんなことを学んでいる

――NAGOYA CONNÉCTに参加することで生活や気持ちに変化はありましたか?

NAGOYA CONNÉCTに関わってまだ1年余くらいなのですが、そんな短期間とは思えないほどいろんな変化があったと思います。

まず一つは大学の転入を果たしたこと。大学を変わるというのは自分の中では大きなことなので迷うこともたくさんありましたが、Venture Café Tokyoのアンバサダーにも大学を転入した経験者がいたので、その人をロールモデルとして転入後の自分をイメージすることができました。また、スタッフにユニークな経歴の方がいて、その人と話す中で固定観念に縛られる必要はないということに気がつきました。やりたいことがあり、それを実現させるために、いつどういう手段を取るかは自分次第。逆にやらなければ後悔する。もしうまく行かなくてもまたやり直せばいい、と決心がつきました。一歩踏み出せたのはVenture Caféの存在も大きいと思います。

また、私は富山県出身なのですが、今までは地元とのつながりをあまり持っていませんでした。でもNAGOYA CONNÉCTで6月に開催したツキイチナゴヤのセッションで富山県出身で教育事業を展開する方に登壇いただいたことがあり、その方が富山で推進中のプロジェクトに私を巻き込んでくださったんです。今まで出会ったことのない人たちと知り合うことができ、地元とのつながりを深めることができました。Venture Caféはグローバルな組織なのに、ローカルなところにも浸透しているのがすごいと感じました。

「人の巻き込み方」ということもVenture Caféから学んだことの一つですね。つい最近もNAGOYA CONNÉCT関連のプロジェクトで、ジェンダーに興味があるという学生と知り合ったんですが、生理の貧困ということにテーマ意識を持っているというので「だったらトイレ研究会にも来る?」と誘ってみました。ちょっとでも接点がありそうなら、どんどん人を巻き込んでいこうという感覚はVenture Caféで身に着いたと思います。

|フォローがあるから思い切ったチャレンジもしやすい

――Venture Caféとの関りでうれしかったエピソードはありますか?

いろいろありますが一つ例を挙げると、大阪万博(2025年日本国際博覧会)と関りを持てたことです。3月19日のNAGOYA CONNÉCTで「全員参加型万博 TEAM EXPO 2025 の展望」というセッションが開催されたのですが、ここで登壇者としてトイレをテーマに5分くらいのピッチのようなことをさせてもらえたんです。

実は私は、数年前に大阪万博の開催が決定した時から、漠然とではありますが「将来これに関わりたい」と思っていたんです。まさかまさかそういう話が飛び込んでくるとは思っていなかったのですごくうれしかったですね。

セッションを通じて「私のような普通の学生でも万博に関わっていいんだ」ということを実感し、全国学生トイレ研究会の今後の計画にも「万博への参加」を提示しています。

――Venture Café、NAGOYA CONNÉCTの魅力はどういうところだと思いますか?

十人十色のいろんな個性の人たちが集まっており、普通の学生からしたら雲の上の存在のような人もすぐそこにいらっしゃるというのは、よく考えたらすごいことですよね。

「将来こうなりたい」という人が周りにあふれているという贅沢な環境は大きな魅力です。

NAGOYA CONNÉCTではやりたいことがあればいろいろチャンスを与えてもらえます。しかも任せっぱなしではなく、裏でちゃんとフォローしてくださっています。だからこそ自由にいろいろチャレンジできるのだと思います。私は性格的にアマノジャクっぽいところがあるのですが、周りがそれを悪いふうにではなくポジティブに受け取り、うまい具合に育ててもらっていると感じます。

この1年余はかなりいろいろなことを推進してきましたが、自分単独ではここまでできなかったと思います。「Venture Caféが後ろで見守ってくれている」という感覚があるからこそ思い切ったスピード感でものごとを進めることができました。

またVenture Caféはグローバルな組織ですしNAGOYA CONNÉCTは名古屋市主催。バックボーンがしっかりしているので親も安心しているようです。

――今後の抱負はありますか?

NAGOYA CONNÉCTに関わる中で自然といろんなスキルが身について来たと感じますし、人脈もどんどん広がっています。今まで自分が受け取ったものを今度は他の人に伝えていく、これがアンバサダーの役割なのかなと思っています。

もう少し長い目で何を還元できるかを考えると、自分の専門分野を極めることでしょうか。将来的にVenture Caféでセッションを開催したり、Venture Caféとどこかの組織をつなげるなど、そういう活躍ができるような自分になることが恩返しになるのではと考えています。

そのためには今は大学での学びも大事にしたいと思っています。大学の勉強は大変なこともありますが、自分が受けた恩恵を還元したいという目標があるので頑張ることができます。

◆Venture Café Tokyoについて/ About Venture Café

Venture Café Tokyoは”Connecting innovators to make things happen”をミッションに掲げ、各種プログラミング・イベントを通じてベンチャー企業・起業家・投資家を繋げることで、世界の変革を促すイノベーションの創出を狙いとする組織です。Thursday Gatheringは毎週木曜日16時-21時に開催されるVenture Café Tokyoのフラッグシップ・イベントです。教育セッションや安全で快適なネットワーキング空間の提供を通じて、多様な人々が集う場を提供し、上記のミッション達成を図ります。

http://venturecafetokyo.org/

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今回フォーカスするのは、東京大学大学院に在学中に日本で起業したIgor Voroshilov(イーゴリ・ヴォロシオフ)さんです。昨今、注目が高まっているノ―コードに関するセッションやワークショップをVenture Caféでも何度も開催してきました。そのこともあってか、活躍の場はさらに拡大中だといいます。どのようなHAPPENがあったのでしょうか。

大学院在学中にIT系スタートアップを設立

――日本語もとてもお上手ですが、簡単な自己紹介をお願いします

出身はロシアで現在26歳です。モスクワ大学で国際関係を専攻し、第2外国語として日本語を学びました。2015年には交換留学生として半年間、上智大学に留学。 ヨット部に所属して毎週金曜日の夜から江ノ島に出かけたり、バイトをしたり、ロシア関係のカンファレンスのお手伝いをしたり、新しい友達もたくさんできて本当に充実していました。この半年は自分の人生で一番楽しかったといえるかもしれません。

ぜひまた日本で暮らしたいと思い、モスクワ大学を卒業後、奨学金を得て東京大学の大学院に留学しました。大学院に在学中の2018年に東京でLikePayというスタートアップを立ち上げました。

LikePayはITサービスを提供する会社です。当初は個人がSNSに投稿するレストランや美容院、ネイルサロンなどの情報を集客に活用するアプリをメインに展開していました。エンジェル投資家やVCからも資金調達を行い順調に成長しつつあったのですが、コロナ禍で事業を見直す必要が出てきました。自社サイトをリニューアルする際、コーディングを使わずにシステム開発できるノーコードに出会い、新規事業としてノーコードを教えるオンラインスクール「LikePay.dev Academy 」とコミュニティを開設しました。

――ソースコードを書かずにソフトウェアを開発できるノーコードは、最近は日本でも注目が高まり、多くの領域で変化を起こすと言われているようですね。

ノ―コードなら、もともとエンジニアではない自分のような人間でもウェブサイトやアプリなどを作ることができます。当社がノ―コードで作ったウェブサイトをリリースしたのは昨年の9月くらいです。ノーコードのウェブ開発ツール「Webflow」は2019年にシリーズ A で約70億円調達しているすごいツールで、 海外では有名なのに当時は日本ではほとんど知られていませんでした。ウェブサイトの開発というとみんなWordPressを思い浮かべますが、ノ―コードの方が簡単で使いやすく、いいデザインが作れると思います。アイディアを形にするには、エンジニア+開発費用が結構かかるので一歩踏み出すハードルが高かったのですが、ノ―コードなら数万円くらいである程度のアプリを誰でも作ることが可能です。特に初期フェーズのスタートアップにはメリットが大きいと思います。

ひとつのセッションが新たなコネクションへとつながっていく

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Venture Café Tokyo

Venture Café Tokyo

Innovation Community Builder in Tokyo.