HAPPEN #10: FAST ENGLISH 椎名 陽介さん

2021年6月にVenture Café NAGOYA CONNÉCTが拠点にしている「なごのキャンパス」に進出を果たしたFAST ENGLISH。ネイティブ並みを目指さない、オンラインとリアルのハイブリッドなレッスン、月額9,980円で通い放題など、従来の語学学校とは異なるアプローチで注目を集める英会話スクールです。

CONNECTING DOTS — 今回のHAPPENブログでは、FAST ENGLISH代表取締役の椎名陽介さんに、そのビジョンや思いをお伺いすると共に、様々なタイミングでのVenture Café/ NAGOYA CONNÉCTとの遭遇がいかに事業の推進、そして名古屋地域とのより深い結びつきに繋がっていったのか、椎名さんのHAPPEN体験に迫ります。

|「60点レベル」でも実際に使える英語を、
短期間&低コストで習得できるスクールを設立

― とてもユニークな経歴をお持ちと聞いていますが、簡単な自己紹介をお願いします。

20歳まで海外未経験。英検3級も2回落ちるほど英語が苦手だったのですが、学生時代、偶然にもヒラリー・クリントン氏と直接言葉を交わすことができたのをきっかけに、国内で英語を猛勉強。約2年かけて駐日大使館などで一般通訳できるレベルになりました。

海外でのビジネス経験としては、トヨタグループの海外スタートアップ事業に誘われ、インド・バンガロールで日系企業のインド事業サポートをするコンサルティングファームの設立に携わりました。日本食料理店や日本式ホテルの立ち上げ、南インド初のスーパー銭湯「SENTO」の創業、サウナも作りました。「ここに来れば衣食住ワンストップで面倒を見ます」というようなサービスを提供していました。インドには約3年滞在し、世界一周しながら日本へ帰国しました。

帰国後は、堀江貴文氏(ホリエモン)プロデュースの「WAGYUMAFIA」が展開する海外プロジェクトに従事しながら、2019年に東京でFAST ENGLISHを創業。今に至ります。

― 数多くの面白い体験をなさっていますが、なぜFAST ENGLISHを設立しようと思ったのでしょう?

これはインド時代の経験が大きいですね。日系企業の駐在員の英語力の低さを目の当たりにしたのと同時に、「100点満点」のネイティブレベルの英語でなくても海外で通用すると実感したんです。日本人は「英語を勉強するならネイティブレベルにならなければ」と思い込んでいる人が多いのですが、そもそも世界の人口約77億人中、英語ネイティブは5%もいません。世界の20%の人々が英語を話すとされていますが、大多数の人たちは第二言語として英語を話しているんです。今後はますますノンネイティブの英語話者がパワーを持つ時代になると思っています。

ビジネスで高度な英語が必要になる場合は、例えば契約を結ぶ際など重要な局面でのみプロの通訳を入れればよいのです。その方が全体的なコストも下がります。

膨大な時間とお金をかけて、世界に数パーセントしかいない「英語ネイティブ」を目指すより、「60点レベル」でも実際に使える英語を、短期間かつ低コストで身につけられるスクールを作りたい、という思いからFAST ENGLISHを設立しました。

― FAST ENGLISHはどのような特徴があるのでしょう?

人気ユーチューバーが実践して話題の「スパルタ式メソッド」と、プロ通訳者も実践する「第二言語習得理論」を取り入れた英会話レッスンを通い放題(1日1コマまで)で、月額9,980円で提供しています。オンライン講師によるレッスンをリアルな教室で行うハイブリッド授業のため、ネット回線があればどこでもレッスンができます。受講者にとっては時間や場所にとらわれずにレッスンを受けることが可能になります。

― Venture Café TokyoのThursday gatheringにはFAST ENGLISH を創業した2019年から参加していたそうですね。

英語で自分の事業のピッチをしている人たちがいるというのがシンプルに面白いなと思い、ほぼ毎月通っていましたね。
そこで知り合って仲良くなった方がうちのスクールの生徒さんになってくれたこともありました。顧客獲得を狙っていたわけではないのですが、有望なスタートアップが海外に向けての発信力をつけるために、英語力アップのお手伝いをできればいいなとはずっと思っていました。

経営者や起業家の人たちが国内で英語を勉強しながら海外にも目を向け、横のネットワークを広げ、自分の事業を膨らませ、最終的には英語で自分のメッセージを世界に伝える、このような流れを作るのが自分のやりたいことなんです。Venture Caféはまさにそういうことを実践できる場なので非常に魅力を感じました。

|サウナ仲間からの紹介が名古屋進出のきっかけに

― 東京で設立・運営されていたFAST ENGLISHですが、2021年6月1日になごのキャンパスに展開、6月25日のNAGOYA CONNÉCTではセッションにも登壇されました。このあたりはどういういきさつがあったのでしょう?

名古屋との関りはNAGOYA CONNÉCTのプログラムマネージャーをされている粟生万琴さんとの出会いが始まりです。

僕は週3回くらいサウナに通うほどのサウナフリークなのですが、サウナ仲間から「名古屋にすごい経営者でサウナ―(サウナ愛好家)の女性がいる」と紹介されたんです。それが粟生さんでした。

初めて彼女とお話しした時「NAGOYA CONNÉCTってなんですか?」とお聞きしたら
「Venture Caféという組織があり…」と説明され、

「Venture Café Tokyoなら知っています。よく行っています」
というところから、粟生さんに名古屋に来ることを強く勧められ、とんとん拍子に話が進みました。知り合ったのは今年に入ってからなので、半年くらいで話がまとまった感じですね。

「コミュニティースペース×英会話レッスン」という新しい英会話学習の形を世の中に提案したいということと、粟生さんとのご縁もあり、なごのキャンパスへ入居させていただきました。

NAGOYA CONNÉCTのセッションで登壇することになったのも粟生さんに「どうせだったら喋っちゃえば?」

と言われたことが発端です(笑)。

― 「世界に飛び込むためのMAD services」というセッションに登壇されたわけですが、いかがでしたか?

ケミストリーを感じましたね。なごのキャンパスに入居してはいるけど普段は接点がない方たちもセッションを聞いてくれましたし、無茶苦茶面白い人たちと繋がることができました。なごのキャンパスの大きな魅力は入居者の大多数がスタートアップやベンチャー経営者だということ。ただのコワーキングスペースなら入居しなかったかもしれません。自分もコミュニティの一員になれたと実感できてうれしかったです。

|登壇したのがきっかけで、多くのレスポンスやオファーを受けることに

― セッションの登壇をきっかけに、様々なコラボが生まれたそうですね。

クリエイティブ分野に特化した専門教育を行っている会社の担当者の方が、NAGOYA CONNÉCTでのセッションを実際に現場で視聴してくださっていたんです。「うちの学校でもFAST ENGLISHを展開したい」というオファーをいただき、現在、具体的な話を進めているところです。

経営者が9,000人以上登録している経営者向けマッチングアプリの創業者の方も、僕の登壇を見て声をかけてくださいました。なごのキャンパスで展開しているように「ベンチャー経営者や起業家向けにオンラインで通い放題の英会話レッスンを提供したい」ということで、提携することになりました。

また、東北最大級のコワーキングオフィスの責任者の方からもご連絡頂き、NAGOYA CONNÉCTのセッションで話したようなことを東北でもお願いできないかと直接連絡をいただきました。ここは東北最大級のシェアオフィス・コワーキングスペースなのですが、実際に仙台に足を運び、その場でやることを決めました。

さらにはNAGOYA CONNÉCTで登壇する前に「今度、名古屋でこんなセッションをやる予定です」と話したことがきっかけで、渋谷QWSさんからもトークイベントのご依頼をいただきました。

NAGOYA CONNÉCTでのセッションがきっかけでいろんな方たちに認知していただき、様々なオファーをもらっています。

|英会話をツールにしたコラボで新規事業が生まれたら社会的にも意義がある

― Venture Caféと関わることで、ビジネスやプライベートにどのような変化がありましたか?

視座の高い経営者たち、人生かけて社会変革に取り組む起業家たちに出会うことができ、経営者としてのマインドや事業の進め方、考え方に非常に刺激をもらっています。

今後は名古屋をメインの拠点として活動することにしており、Venture Caféで知り合った起業家や教育関係の方などとの交流を深められたらと思っています。結果として、名古屋に事務所だけでなく居宅を構えることも検討中です。

― 今後の抱負や目標としていることはありますか?

一つは、単純に英会話レッスンを提供するスクールではなく、空き店舗や空きスペースと連携し、空間に更に付加価値をつけるツールとしての「英会話レッスン」を日本全国に広めていくこと。大手コーヒーチェーン店などとの提携の話も進んでいます。提携店舗・スペース150店舗が目標です。

もう一つは「出会える」英会話スクールとしての地位確立です。英会話スクールを通じて、スタートアップ同士&スタートアップと大手企業が「出会える」プラットフォームの創出を目指します。

最終的にやりたいのは英会話をツールにしてコラボレーションを起こすこと。趣味として英会話を学ぶだけでなく、海外に向けたB to Bのマッチングなど、英会話をキーワードにしたプラットフォームからユニークな新規事業が生まれたら社会的にも意義があると思っています。

まずはプラットフォームとしてきちんとした箱を作り、そこで化学反応を起こしていきたいですね。

◆Venture Café Tokyoについて/ About Venture Café

Venture Café Tokyoは”Connecting innovators to make things happen”をミッションに掲げ、各種プログラミング・イベントを通じてベンチャー企業・起業家・投資家を繋げることで、世界の変革を促すイノベーションの創出を狙いとする組織です。Thursday Gatheringは毎週木曜日16時-21時に開催されるVenture Café Tokyoのフラッグシップ・イベントです。教育セッションや安全で快適なネットワーキング空間の提供を通じて、多様な人々が集う場を提供し、上記のミッション達成を図ります。

http://venturecafetokyo.org/